和風パスタの王様、明太子。パスタの旨味が「キレの芸術」。ペペロンチーノ、アラビアータ。どれも斬れ味によってインパクトが決まる。明太子パスタは、さながら日本刀。キレを研げば研ぐほど、存在感が大きくなる。
辛子明太子の文化と歴史
辛子明太子とはスケトウダラの卵巣(たらこ)を塩漬けし、塩抜き後に唐辛子などの調味液に漬け込んだ発酵食品。簡単に言えば「唐辛子をまぶした塩漬けタラコ」
発祥は朝鮮半島の釜山だが、日本で食べる明太子とは調理法が異なり、我々が食べているものは戦後に川原 俊夫氏が考案した博多式の辛子明太子。釜山の「明卵漬」はもっと辛いらしい。明太子の名前は、朝鮮半島に住んでいた日本人が明卵漬を「メンタイ」と呼んだことから。「たらこ」は明太子の唐辛子なしバージョンである。
明太子パスタ(アーリオ・オーリオ)
明太子パスタといえば、ほとんどがバターを使ったクリーミーなもの。それもめちゃくちゃ美味しい。大好きだ。しかし、明太子のインパクトをガツンと脳に届けるにはトマトソースを使ってキレを演出したい。辛いものが苦手でクリーミーさが欲しい方は「たらこパスタ」に席を譲ろうではないか。
と言いつつも、あとでバターをメインにした明太子パスタ、生クリームを使った明太子パスタも紹介するのでお楽しみに🎶
明太子パスタの材料・食材
小倉知巳シェフの明太子パスタ。さすがチリマッドネスの小倉シェフ。明太子の辛さに飽き足らず、ペペロンチーノの要素も加える。魚介類とトマソーの愛称は言うだけ野暮。イタリアの味と明太子のフュージョンに舌を鼓む。小倉シェフと異なるのはパスタ。細麺好きの小倉シェフは1.5mmのガロファロを使うが、明太子のインパクトを受け止めるのに細麺では物足りないと思っている。ラウンドガールより小さい軽量級のボクサーがXLサイズの服を着るようなもの。明太子の服を着るならパスタは中太麺の2.0mmを使いたい。
明太子パスタのレシピ・作り方
- 明太子を細かく刻む(皮はそのままでOK)
- ニンニクはスライスし、オリーブオイルに投入
- 弱火で色づくまで炒める(沸騰するまで強火)
- カラブリア産の唐辛子を加える
- パスタを茹で、残り20秒でトマソーと茹で汁を加える
- パスタとソースを絡めてオリーブオイルを加える
最後に上に明太子を乗せて完成。ベースは以前紹介したアーリオ・オーリオ・コン・ポモドーロ。上手く作れなかった方は、こちらから練習して欲しい。
皮も明太子の醍醐味だと思っているので取り除かないが、気になる方は取り除いてOK(本音は処理が面倒くさいだけ)
ポイントは調味料にこだわること。主役の明太子は、まいばすけっとで十分だが、最後の味を決めるオリーブオイルやカラブリア産の唐辛子は必須。いくら明太子の質が良くても技術があっても、ドラクエでひのきの棒ではラスボスに勝てないのと同じ。せっかく和風パスタの王様を作るのだから、プロより美味しい王座に君臨してほしい。
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バターと大葉の明太子パスタ(オリーブオイル)
第2楽章はピアットスズキの鈴木弥平シェフより、バターが主役のアル・ブーロ(バターと和えるパスタ)。ボウルの上で至高のパスタが完成する、弥平マジック。
バターと大葉の明太子パスタの食材・材料
- マルテッリ2.0mm:100g
- 明太子:40g
- カルピス社のバター:10g
- 大葉:5〜6枚
- 鮎の魚醤:小さじ2
- カネナのオリーブオイル:大さじ1
鮎の魚醤を入れると和風の旨味が増す。これはお好みで。バターは塩魔大王は有塩、しょっぱいのが苦手な方は無塩で。とにかく一番大事なのはオリーブオイル。良いオリーブオイルを入れると一気に高級な味になり、旨味が兆倍する。普通の悟空からスーパーサイヤ人に変身するくらい違う。ぜひ美味しいオリーブオイルを入れて欲しい。大場久美子はネギでも海苔でもOK。
バターと大葉の明太子パスタの作り方
- 明太子の皮を取り除く
- ボウルに明太子、バター、鮎の魚醤、オリーブオイルを入れる
- 大葉はを半分に折りたたみ細切りにする
- パスタが茹で上がったらボウルに入れて混ぜる
- 器に盛り、大葉を乗せて完成
小倉シェフは明太子の皮を取り除かなかったが、鈴木シェフのレシピは処理する。ほぼ生で食べるようなものなので、皮や血合いが臭みとなる。面倒くさいけど、処理をしましょう。あとは超簡単な工程なので、誰でも最強パスタが作れる。
生クリームの明太子パスタ(ワンパン)
大トリは鳥羽シェフ。紅白の北島三ちゃん。祭りだ祭りだ、明太子パスタ祭りだ。明太子パスタといえばクリームを思い浮かべる人がほとんど。これぞ王道。ワンパンでできるリゾッタータ。
生クリームの明太子パスタの材料
- バリラの1.4mm:100g
- 青森県産のニンニク:2片
- コンソメ(顆粒):3g
- 生クリーム:15g
- カルピス社のバター:10g
- 明太子:40g
- 大葉:5枚ほど(お好みで)
- マリチャの胡椒:5カリカリくらい
ポイントはニンニク多め。胡椒も絶対的にあったほうがいい。生クリームがなければ牛乳で代用してOK。大場久美子はネギ、海苔でもOK。アレンジ効き放題。OK牧場。
生クリームの明太子パスタの作り方・レシピ
- 明太子の皮を取り除く
- ニンニクをみじん切りにする
- フライパンにオリーブオイルを入れてニンニクを炒める
- ニンニクが色づいたら水350ccを入れてコンソメを入れる
- 沸騰したらパスタを入れて茹でる
- パスタが茹で上がったらバターを入れて混ぜる
- 明太子を投入しよく混ぜる
- 皿に盛って胡椒を5カリカリする
ポイントは明太子に火が入りすぎないように、しっかりパスタとバターでベッドを作ること。そのフカフカのベッドに明太子をダイブさせる。
↓生クリームの明太子パスタの食材↓
最後までご覧いただき、あリガトーニ。